ニューモデル試乗会で心掛ける事柄


スキーシーズンも真っ只中な現在、すでに来期ニューモデルスキーが発表されてきています。
それに伴い各メーカー、小売店があちらこちらで試乗会を開催しどのスキーは良い、どのスキーは、いまいちだと論議がされていることでしょう。試乗する機会が多くなった今日、スキーを試乗するにあたっていくつか注意し心構えて試乗しなければならないことが有ります。
いくつか紹介しますので参考にしていただければと思います。

1、試乗用ビンディングの高さの問題
試乗用ビンディングは稼動範囲を多くとるために、通常のビンディングより高さが高くなっています。
  この試乗用ビンディングは高くなっていることにより、少しの傾けと加重でスキーはたわみが生れ、回転しやすくなるのです。このイメージで、いざスキーを購入してビンディングを付けても、試乗した時と違って多少回転性の悪いものになってしまうケースも出てきます。
  したがって試乗会の時にはイメージとしてもう少し、傾けと加重が必要になるという前提で臨んだほうが良いでしょう。
  それとは逆に通常ビンディングの方が重量が軽くなることも加味しておかなければならないでしょう。
 
2、試乗スキーのチューンナップの状態
 チューンナップマシンがどんどんと発達している今日この頃ですが、各メーカーとも工場出荷時点では最新マシンで見た目に美しく仕上げ、そのままビンディングを取り付けてすぐに滑走できると唱っています。
 しかし、やはり機械のする仕事であり均一に、正確に仕上がっているとは言い切れません。

 試乗会解禁の頃は各メーカーのスキーは工場出荷のままであり、その結果エッヂのかかりが一定ではないのです。
 また、何度か試乗されたスキーは当然キズも付くので、チューンナップが施されますが、万人が履く前提のためエッヂの状態は変な引っ掛かりを無くすためにかなりルーズに仕上げられます。

 試乗会のシーズンはすでに雪が緩んでいるために、ルーズでも問題ないといえば問題ないのですが、このイメージで購入していざ滑ってみると別物に感じることも多々有ります。もう一つ、大手メーカーのスキー、人気メーカーのスキーは常に試乗会に使用されているために、キズがついても、また滑走性が落ちてもチューンナップを施す時間が無いために滑走面の状態が悪くなっている場合があります。

これは何を意味するのかというと、スキーは滑走性があって初めて回転をしコントロールできるものです。緩斜面の低速の状態でターンを行おうとすればスキーは傾けが出来ないので引っかかってバランスを崩すのもおわかり頂けることでしょう。表面のデザイン重視ではなく、滑走面がきちんとチューンナップが施されているかいないかチェックして試乗したほうが良いでしょう。お客様のことを想い、良心的なメーカーはきちんとチューンナップが施されているスキーを試乗用として貸し出しています。

3、中身の変更
  2月位からの試乗会は各メーカーが、それ用に製作したもので、まだ量産ラインに乗
せてはいないのです。この時期に試乗してもらい、大体の受注数を読んだり改良点を探りそれから本格的な生産に入るのです。したがって気に入ったスキーを秋に受け取るときに必ずしも試乗したスキーと同じ内容のものとは限らない場合があるので注意したいものです。



© 2007 Campiglio Osaka Inc.